日暮里探訪。
繊維街があるという日暮里……。
今度、東京に行った時には必ず行くぞー! と思っていた。
そして、ついに、それを叶える時がきた。
日暮里の改札口を出たわたしは、まず、コインロッカーを探した。
何故かというと、手荷物がすでにいっぱいだったから。
もう少し詳しくいえば、結婚式帰りだったのでした。
ヒールのある靴じゃ見て歩けない! と靴を履き替え、服もドレスなんて寒い格好でウロつけない! と着替え……。
そして、トドメはクラリネット。
披露宴で演奏をしたので……これが、もっと大きい楽器だったら、さすがに来るのを諦めていたと思う。多分。
で、これらをコインロッカーにあずけて身軽に買い物しよう!
と企んでいたのだが……そのコインロッカーが見当たらない。ないのか? もしかして?
時間はもう午後3時。
事前にちらっと調べたところ、5時までというお店が多かったような記憶。
気が焦っていたわたしは「いいや荷物持ってけば!」とさっさと見切りをつけて、人波にのって歩き出した。
実は方向もこっちで正しいのかよくわからない。
でも、それらしい袋を持った女の人が歩いてくるのを見て、だいじょうぶそうだ、と一安心。
そのまま進み、アーチ型の繊維街の看板を見つけた。
ついにスタート。
まず、遠くのほうのお店まで行って、それで徐々に戻ってこよう……と、店を横目で素通りしながら歩こうと決意。
本当に個人の生地商店がいくつも軒を連ねていて、繊維街の名は伊達じゃない。
外に出してある生地に惹かれてふらふら近寄ると、ガラス戸の向こうに山と積まれた生地が目にとびこんでくる。
眼福というべきか、目の毒というべきか……。
早速、決意が崩れたのは「熊谷商事」。
ボ、ボタンが……ボタンが……いっぱいある……。
店内に入って物色。
悩んで悩んで、はっ! 時間! と思い出し、何も買わずに出る。
すると、道を挟んで反対側に「トマト」が見えてきた。
あー、これがかの有名なトマトさんかぁ……と、眺めながら歩いていたら、足元にダンボール。
カバンの持ち手にできそうな皮がごっそり入っている。
思わず手を伸ばしてしまったのが運の尽き。
こうして、からめとられたのは「HAPPY」。
皮を握ったまま店内に入ると「全品50%OFF」の文字が。なんですとー!?
こうなったらもう、生地を見ないわけにもいかず、物色。
そして、買う。
で、店を出てまた歩く。
今何時だろう……と時計を忘れてきたことを大後悔しながら進んでいくと、ここから先はお店がなさそうだ、というところまで辿り着いた。
横断歩道を渡り、反対側へ。
ここから駅のほうへ戻りましょう……というところで、早速、入り浸ってしまったのは「安田商店三丁目店」。
柄物もさることながら、厚地の生地がたくさん。
思わず店内できょろきょろ。ウロウロ。
これでカバンもいいな、こっちもいいな……と無地の魅力にとりつかれてしまい、すっかり長居。
やっと生地を買って、店の外に出ると、辺りが暗い。
さっきまで開いていた、向かいのお店が次々に閉まっていて、ますます暗い。もう5時過ぎ?
とととと、と早足で「トマト」まで戻り、中にとびこむ。
コットン売り場で柄物生地を見て、1階でお安い生地を見て。
唸りながら、生地を買いこむ。
それから、駅のほうへと歩いていったけれども、もう、だいぶお店は閉まっていました。
さっきの……ボタンを売っていたお店、まだやってるかな……。
と、横断歩道を渡り、再び駅に背を向ける。
本当に、あらかたお店が閉まっている。
これはもう無理かな……と思いながらも歩いて行くと、開いていました! おお。素晴らしいー!
明るい店内に入って、シャツボタンなどを選び、買いました。これで、締め。
駅に戻って、土曜日だからか空いていた山手線に乗り、幸せ気分で帰路についたのでした。
蛇足。
本当はもっといろんなお店に寄ってます。
が、なにかを買ったところだけ、ピックアップして書きました。
次回行く時は、もう少し、時間に余裕を持って行きたいものです……。
そして、今度は通りの右側でなく、左側から歩いてみよう。
旅話目次
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