artist
Woody Shaw

僕がC.Tolliver、Hannibalと並んで大好きなトランペッターがこのWoody Shawです。前者の2人はどちらかといえば勢いイッパツといったイメージで、少々音が外れようがお構い無しに吹きまくるという感じ(そこが魅力)なのにくらべ、Shawは非常に正確に音をコントロールしていく正統派のイメージで、聴いてて背筋が伸びる感じ。そう書いてしまうとテクニックだけの古臭いプレイヤーのように聞こえるかもしれないが、Dolphy、Coltraneの影響を受けていることもあり、激情型のプレイも得意でバッチリキメてくれるし、歌心もそなえている。コンポーザーとしての才能も素晴らしく、まさに「カッコいい」曲が多いのも特徴。弱視というハンディを抱えながらも素晴らしい作品を残してきたが、89年には地下鉄のホームから転落して左腕を切断、同年エイズ発症でこの世を去るという悲運に満ちた人生を送ったShaw。もっともっと評価されていい素晴らしいプレイヤーだと思います。

discs
Blackstone Legacy ('70/Contemporary)
Shawの1stアルバム(録音は後の"In The Beggining"が先)。G.Bartz(as、ss)、B.Maupin(ts、bcl、flt)、G.Cables(p、elp)、R.Carter(b)、C.Houston(b)、L.White(dr)というMiles組を含む豪華メンバーによるエレクトリック作品。Milesの影響があるんでしょうが、こっちのほうが全然ジャズ度は高いです。僕が最初に聴いたShawの作品で、全体的にダークな雰囲気の中、闇を切り裂くようなShawのアグレッシブなトランペットがめちゃくちゃカッコよくて一発で気に入りました。強烈なペットのフレーズがインパクト大なタイトル曲"Blackstone Legacy"や、Dolphy追悼曲"A Dead For Dolphy"での魂のこもった演奏も素晴らしい。Cables作のキャッチーな"Think On Me"、ドス黒ジャズファンク"New World"もなかなか。彼のアルバムの中では異色ですが、この時代の黒いジャズが好きな人には是非聴いてもらいたい作品です。

Love Dance ('75/Muse)
B.Harper(ts)、J.Bonner(p)、C.McBee(b)と僕の大好きなプレイヤーに加え、R.Mclean(ss、as)、S.Turre(tb)などが参加した3rdアルバム。このメンツで悪いはずがないです。曲も全曲最高で、Bonner作の"Love Dance"はキャッチーなメロディが印象的な大好きな曲。自身の2ndでもやってますがこちらが初出。「In The Beginning」(未聴)にも収録されている"Obsequious"はダイナミックのアンサンブルがカッコいいL.Young作のナンバー。Peggy Stern作の重厚な"Sunbath"も渋いです。今作唯一のShaw作"Zoltan"は疾走感溢れるShawらしいナンバー。McLeanのソプラノソロも秀逸。ラストはHarper作のspiritual jazz名曲"Soulfully I Love You"をペットメインで。ストレートアヘッドな作風が多い彼の作品の中でもキャッチーな仕上がりのこのアルバム、メンバーそれぞれがバッチリ個性を発揮したプレイをしていてなんともカッコいい作品になってます。おススメ!

Lotus Flower ('82/Enja)
SteveTurre(tb)との2管をフロントに配したクインテット編成でのストレートアヘッドなジャズアルバム。あまり取り上げられないアルバムですが、内容は素晴らしいです。各参加メンバーのオリジナル3曲にShawの旧作の再演が2曲という構成。オープニングがM.Miller(p)の作品"Eastern Joy Dance"はエキゾチックな雰囲気をもつミドルテンポの美しいナンバー。Millerのピアノもよいです。S.James(b)作の"Game"はShawのアルバムにふさわしいストレートなナンバー。S.Turre作の"Lotus Flower"ではほんのりアフロっぽい感じも。ラスト2曲がShaw作。"Rahsaan's Run"は「Rosewood」収録の疾走系ナンバー。"Song Of Songs"は2ndのタイトル曲で、これもちょっとアフロっぽいです。70年代のアルバムに比べると地味に聴こえるかもしれませんが、抑制された熱さがカッコいい作品です。曲の出来もいいし。Shawの作品はどれを聴いてもはずさないですね。

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