あばら骨
つながれた左手首がほほえんで白い記憶になるような死を 一瞬は妙なる波を聴きながらそうして時の岸辺をうつまで あばら骨花ひらくよう露を享けこの身の芯が洗われるよう ひずみゆく音の連なり見つめる目の光以外は忘れたのです すずしさがかおる切っ先さだまればざわめくものもおもたく眠る あなたのほかにだれもしらないわたくしでうぶげを舐めているのもあるいは 藻屑にもならずに消える泡となるきみのことばに光があたり 影色の鳥が黎明にとけるたびまぶたも鼻も耳もあかるむ
同人誌「かばん」に
発表した作品です。
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