螺子たち
螺子たちは何回転もしたのだろう鉄骨の塔が空を割るまで 行く雲をミラーガラスに映しとりタワーは空の眷属となる 第二層の空として塔 中空に航空灯の星をつらねて 静かだとささやくときも這いうなる駆動音から逃れてはいない 帰属なき塔の翳りの天までの軌跡はフリギア旋法に似て 高層に棲まうものには光だけ残されるのだ梯子のはてに 立ちかたが世界の端の銀線を踏んでしまった幻のよう 幻は万有引力を持たないでエアロゾルに浮く科学廃墟
同人誌「かばん」に
発表した作品です。
Copyright © 2005-2007 iku All rights reserved.
mail : iku@ag5.net
