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朝、起きて外出てみると、雪が積もってる!こんな年に一度しかないイベント。もう俺の頭は、雪の皿倉山に
行く事しか考えてない! ってことで、無謀にもフェンダー付きのランドナーにて出撃する!・・・・・はいいが、後にとんでもない失敗をす るなんて、この時は知る由もなかった・…。 俺はこの日、ほ〜んと何も考えず、しかもかなりの軽装でランドナーにまたがって出発する。 最初は、♪ゆ〜きやコンコン あられやコンコン♪気分で、うっすら雪の積もった道路を軽快に走る。
←これは、家を出てすぐの所。一面雪景色! …といっても、ツルツルランドナータイヤは、非常に雪に弱いので、滑ってこけないように慎重に、スピードをかなり 落として進む。 普通の時だったらスピードだしながら体を暖めるのだが、こんな日はスピードが出ないため、いつまでも体が 暖まらねぇ・…。まあ、しょうがないんだけど。 いつもなら、30分のところを、この日は1時間もかけて走る。 途中、雪なのにぶっ飛ばしているMTBに追い越される。ブロックタイヤで、滑りにくいんだろうな〜。 俺も、対抗してスピードあげるか、所詮ランドナータイヤ。怖くて、スピードなんか上げられないや。 ここで、やっぱ「ランドナーで行こうよ!」の管理人の本能がでてしまい、またまた写真をパシャリ。
まだ朝早かったこともあって、踏まれた後もない!俺の独占だ〜。→ やっぱ、南の人間は雪に慣れてないせいか、あちこちで、スリップして動けなくなった某シャコタンセドリック 、接触事故現場、JAFのレッカー車、立ち往生したトレーラー・…などなど、普段えらそーに走る車の情けない姿が見れる さらに、高校生カップルがいたんだが、カレシのほうが、彼女の前でスッテ〜ンと転んでいた。 この彼氏サン、彼女の目の前で転んでさぞかし恥ずかしかったことだろう・…。 まあそんなこんなで、こけそうになりながらも、歩道をゆっくり走る。 で、まず河内という所へつながっている県道に進路を変える。この県道から、皿倉山山頂までず〜と登りである。
←これが河内に続く県道。電光掲示板には「この先積雪 チェーン規制」と表示されている。 なんか登って行くにつれて、だんだん雪が深くなってきている。しかも、車も思ったより少ない。これ、ホント 大丈夫かな〜・…? まあ、なんかあったら引き返せばいいさ!という考えで、どんどん登っていく・…。でも雪はいっそう深くなっていく。 登っていくにつれて、人も車もほとんどいなくなる。やっぱ強がってみても、心細い。どんよりと曇った空が よりいっそう孤独感を増幅させる。 それでも、アフォな俺は登ることをやめない。なんかあったら引き返すぞ〜、引き返すぞ〜と自分に言い聞かせなが ら進む。 でも、雪化粧された河内貯水池、山はやっぱきれいだった。こんなの、年に一度しか見れない貴重な風景である。 小学校の前を通った時、子供の騒ぐ声が聞こえた。どうも、こんな大雪でも、休校になっていないようだ。 これを聞いて、少し孤独感が癒える。 さて、皿倉林道の起点を目指して、県道からまた道を曲がる。
もう自転車に乗れたもんじゃない。雪にタイヤを取られてしまう→ さらに、雪が深くなってる・…。一度止まってしまうと、発進できん!発進しようと、ペダルを踏み込むと後輪が 空回り。 数M進んでは、止まってしまい、数M進んでは、止まる・…これじゃ、却って時間がかかりそうなので、素直に 押して行くことにする。 やっぱ人っ子1人いない。そばの温泉も、今日は休業のようだ。 普段の倍の時間をかけながら、皿倉林道の起点に到着!・・・・・が轍がナイ…?いや、うっすら残ってはいる…。 どうしようか…。やっぱやめようか…?と一瞬迷ったが、そのまま林道を進む事にした。 轍のない雪道林道、深い雪、もちろん乗って上ることは出来ないので、押して進むことにする。 この場に来ても、「なんかあったら、迷わず引き返しだ」と言い聞かせていた。 轍のない雪道は、やっぱ歩きにくい。さらに、自転車。こうなると、はっきり言って、ランドナーはお荷物だ〜・…。 で、雪を掻き分けながら、しばらく歩くと、後ろから車が・…? なんとジムニーがこんなとこを走っているではないか!いや、物好きだなあ〜←アンタの方がよっぽど物好きや!って突っ込み がきそうだが(汗) ジムニーが轍を作ってくれたおかげで、少し歩きやすくなった。まあ、相変わらず押しには変わりないが。
←これが、雪の皿倉林道。一体積雪何センチや? しかし、こんな雪道を走らせていたら、フェンダーに雪が詰まる!その詰まった雪が車輪の回転の摩擦で微妙に 溶けて、今度は氷みたいになって固まってしまう。 で、たちまち後輪がが動かないようになる・…。しょうがないので、なんとかフェンダーの氷を取り除こうと 棒切れを突っ込んだりなんたりしてみたが、これじゃ時間がかかりそう。それに、詰まるたびにこんなことやっ てたら、日が暮れてしまう。 ってことで、後ろのフェンダーは外してしまうことにした。面倒やなあ〜とか思ったが、「ここでは何よりも 走りやすくするのが優先じゃ!」と言い聞かせる。 外したフェンダーは、キャリアのサイド枠にくくりつけておくことにする。こうすれば、邪魔になることはない。 で、また雪を掻き分けて歩き始める。時折、ジムニーが登ってくる。やっぱ雪で喜ぶのは、俺だけじゃないみた いだ。 …お…今度は、前輪が回らないようになってしまったぞ・…。そう今度は前輪がロック状態に…。 これも迷わずフェンダーを取っ払う。そして、またトボトボ歩く。 と、さっき登っていったジムニーが今度は降りてくる。そして、そのジムニーの人に声かけられた。 「これ、上まで登るの?」なんか信じられねぇ〜みたいな感じだった。こうやって声かけてくれると、精神的に 落ち着くし、何よりもうれしいものだ。 「がんばれよ」って言ってくれ、なんかまた登る気満々になってしまった。 この時、どんより曇っていたが、たまに日が照ると、ホッと安心してくる。でも、また曇ると、何ともいえない 不安感が襲ってくる。まあ、こんなとこに1人。不安感がない方がどうかしてるが。
自転車もスッポリ。→ ところで・…頭が寒い…を通り越してイタイ!。この時、防寒具がわりにヘルメットをかぶっていたのだが、 ヘルメットで覆われない、後頭部あたりがイタイ…。 頭パ〜にならんやろうな〜とか心配してしまったが、(寒さのあまり、正気じゃなかったのか?)まあ大丈夫、大丈夫。 と…また上からさっき登っていったジムニーが下ってきていた。邪魔にならないように、端に避ける。 すると、なぜか停車した。 俺も、ん?何だろ?と思ったが、こんどは軽くホーンを鳴らしている。俺かな? それで、中から女の人が出てきて、な〜んと暖かいお茶を差し入れてくれた!「がんばって下さいね(はーと)」と 言ってくれて!(はーとって言うのは、俺がそう聞こえただけ 笑) もう、うれしかったです、むちゃくちゃ!もう、女神さまのようです。 丁寧にお礼を言って別れ、俺はその場で一服することにした。タブをプッシュと明けて、お茶を飲む。 なんか、えらく落ち着いた。いままでの不安がウソのように、落ち着きに変わる。 なんかこのお茶、あの女の人の愛情(笑)がこもってるみたい。 と、そこへ、MTBを押して登ってきているおじさんが見える・…。お〜仲間が居たり! 「こんにちは〜」と挨拶する。向こうも返してくれた。こうゆうタダでさえ人がいないような所は、挨拶は基本 中の基本だ。街中とは違う。俺はそれくらいは理解している。 まあいろいろ話した。あっちはMTBなので、押すにしてもかなり楽そうである。 話によると、あと3分の1くらいで着くらしい。それを聞いて、がぜんファイトが出てきた。 おじさんには先に行ってもらい、俺はお茶をゆっくり飲む。 ちなみにこの時、俺のランドナーはすでに後輪は凍り付いて動かなくなっていた。だから、後輪は引きずりながら、登ってきたの である。
←ほら、氷がフェンダーに詰まってます。しかも、これがガチガチに固まっていて、アーレンキー突っ込もうが ドライバー押し込もうが、全然取れなかった。 後ろのフェンダーは、輪行のしやすさを考えて、分割式になっているのだが、それがアダになってしまった(涙) 残ったほうの泥除けは、工具を使ってさらに、タイヤを外さないと、取ることができん。でも、こんな雪の中で そんな大掛かりな作業する気が起きない。 ってことで、そのままアタック決行。後輪ズルズル引きずりながら登る。 途中、上から降りてくるハリアーの兄ちゃんに声をかけられる。まあがんばれよ〜みたいなこと言ってくれた。 声援は非常にありがたいです。ホント。 もちろん、俺は「はい!がんばります!」みたいなこと言って、さらにお礼も言った。
「皿倉山山頂」という案内標識があったため、うれしくなり写真をパシャリ。 ここまで来れば、あと少しだ〜〜!→ なんか人間って、「あと少しだ〜」とわかると、がぜん力が出てくるものである。 俺も、がぜん力が湧いてきた。・…まあだからといってペースが上がったわけじゃないんだけどね。 さて、皿倉平というとこに到着した。 さっき会ったMTBのおっちゃんは、すでに到着していた。もちろん、こちらから挨拶する。 おっちゃんは、頂上に行かずに、もう山を下るらしい。 俺も、そうすればよかったものを・・・・・。時間も2時を回っていた…。(本来は、時間的にも、もう下山を始めないとヤバイのだが…)← 今になってそう思う。 それなのに、俺ときたら、無謀にも頂上を目指してしまったんだなあ・…。ここから、また結構あるのに…。 この判断ミスが、俺の失敗を招いてしまったんや・…。その時は、頂上に行けば、ここよりも人がたくさんいるし 売店も開いてるだろう…と、甘い考えでいたのよ・…。 ということで、頂上目指して、後輪引きずりながら歩き出す。 しっかし、雪が深い。靴も中までビショビショだ。それでも、"引き返す"なんて考えはどこかに消し飛んでいた…。 しかも、上から、スキーやスノボで滑ってくる人が・…。それくらい、雪が深いのだ。 途中、何回も座り込んでしまった。それでも、前進する。 もう、半ば、やけになって、後輪が凍り付いた自転車を持ち上げて、歩く。却ってそっちの方が速い。自転車っ て、重いイメージがあるけど、持ち方を工夫すれば、(背中に背負うように持てば)片手でも運べる。 でも、ちょっと歩くと肩が痛くなる。その度に、自転車を降ろす・…というより、放り投げるといった方がいい かもしれない。 で、また持ち上げて歩き出す→降ろして→また歩き出す・・・・・の繰り返し。 ホント気が狂うのじゃないか?ってほど、精神的に疲れきっていた。体の方はまだ余力が残っているようだった が。 そんなこんなで、なんとか頂上に到達!!! 思わず、「やった〜!頂上だ〜!」と弱弱しい声で叫んだ。 頂上からの眺めも最高だ。雪化粧された北九州市が一望できる。・・・・・残念ながら、写真は撮り忘れてしまったが・…。 だがここで、ショックな出来事が・・・・・。 なんと、売店が閉まっている!・…正直言って、かなりショックでしたよ・…。 さらに、それに追い討ちをかけるように、強い風、気温−7℃の世界…。どんより曇った空・・・・・。 もう発狂寸前(笑)山頂到達の喜びもどっか消し飛んでしまった・…。 しかも、人っ子1人いない…。思わず、「誰か来てくれ〜〜!」と叫んでしまった。 でもまあ、売店もやってない、人っ子一人いないことがわかれば、こんな所にいつまでもいられない。時間も3時を過ぎている。急いで 下山を始めないといけないが・・・・・その前に・…凍りついた後輪をなんとかしないと… 皿倉山の頂上には、変電施設みたいなのがあるんだが、自転車整備の為に、この強い風を少しでも避けるため、 その変電施設の横に移動する。 それでも寒い・…。手もかじかむ…。 それでも、なんとか自転車をひっくり返して、タイヤを外そうとするが・…凍り付いて外れん…(T_T) タイヤが外れないと、分割式泥除けの残りの部分が外せない・…。 もうこうなったらしょうがない・…。無理に自転車引きずって下山しても、日が暮れるのは確実だ。雪の積もっ た山で日が暮れるというのは非常に危険である。 とういうことで・…、この場に捨てチャリすることに決定。 クサリ錠に、ワイヤー錠・…と厳重に施錠して、フロントバックは持って帰ることにし、ついでにサイクルコン ピューターもフロントバックに放り込む。 ランドナーちゃんの無事を祈りつつ、下山を開始する。 もう、この時、呼吸もなんか変になってしまっていた。ホントに気が狂いそうだ。
←こんな道、登ってきたんやなあ・…。 と、そこへ、今までどんより曇っていた空が、明るくなった。日が照りだしたのだ。 たったそれだけのことだが、なんか落ち着いてくる。ほんのさっきまで、気が狂いかけていたのに。 だが、また曇ってしまう・…。 こういう、極限状態(俺にとっては)時って、日が照るだけで、むちゃくちゃうれしくなってくる。と同時に 冷静さを取り戻すものなんだなあと、つくづく思った。 太陽の力ってスゴイ! そんなことを考えつつ、トボトボ歩く。 ちなみに、手袋は中まで濡れてしまい、しかもそれが凍ってしまった・…。そんな凍った手袋なんかしたって 却って寒いので、はずした。 ポケットに手を突っ込んで、暖を取る。だが、もうすでに手の感覚はない。 カイロくらい持っていきゃあよかった・…。(今ごろ後悔) と、そこへ下からおじさんが登ってくるじゃあ〜りませんか! 心の中で、「やった〜人だ〜やったやった」なんて叫んじゃましたよ。 まあ、それはいいとして・… おじいいさんが「歩いて登ってきた?ケーブルカー?」って聞いてきたので、「あ、自転車で登ってきました〜」 って言ったらかなり驚いてる様子。まあ・…普通の人から見れば、考えられないことなんかなあ〜。 まあ、ちょっと話して、別れる。 俺は、再び雪道を歩く。 「皿倉平に車がいたら、乗せてもらおうかなあ〜」とかいう、甘ったれた考えが頭をよぎる。 ふと、さっきのおじいさんがケーブルカーって言ってたのを思い出し、「そうだ、ケーブルカーで降りればいいんだ! それだったら、日が暮れないうちに家に帰れる!」と思いつく。 そして、足は自然に、ケーブル駅へ進路を変える。 そのケーブル駅の横には、山の上ホテルという国民宿舎がある。ケーブル駅ってどこかなあ〜?ていうか、こん な時にケーブルカーなんて動いてるんか?なんて考えながら探していると・・・・・ なんと、足がつってしまった!ふくらはぎに激痛がはしる!いてぇ〜! その場に、しゃがみ込みたかったが、雪の上だと冷たいし、怪我人と間違われそうなので、なんとか、山の上 ホテルの玄関の軒下まで移動する。 ふくらはぎを、さする。なんとか痛みが引いてきたが、だからと言ってヘタに動くと、また痛みに襲われるかも しれないと思い、さすり続ける。 誰か来てくれないかなあ・…とか甘えたことを考えていると、そのホテルの勝手口からおばちゃん2人が出てくる じゃありませんか! 思わず、「ケーブカーって動いてますか?」と声をかける。おばちゃんが言うには、動いているらしい。場所も教えてもらった。 でも、俺は足がつってすぐには動き出せない。 俺のこの様子を心配してか、「転んでケガしたん?」と聞かれる。 「いや、足がつったんです」と答えると、「なら、暖まっていくね?」と言ってくれた!なんと、このホテルの レストランの中に入れてくれたのである!(営業は終わってるようだ) もう、めっちゃありがたかったです。 な・なんとミルクコーヒーまでご馳走してもらった!この時のコーヒーほどおいしいものはないと思う。 さらに、電気ヒーター出してもらったり、ビショビショに濡れた靴下と、靴を乾かさせてもらったりと、 ホントに親切にしていただいた。 外は、吹雪いていた。それを見るだけで、ここから出たくなくなってしまう(笑) おばちゃんに、頂上に捨てチャリしてきたことを話すと、リフトの人に預かってもらうように交渉してくれる という。(皿倉山は、ケーブルカー+リフトで、山頂にアクセスできる。だから、当然山頂にリフト乗り場が あるのだ)で、交渉していただいた結果、山頂の乗り場の倉庫に入れてくれることになった。 この日は、リフトの人がもう上にはいないので、無理だそうだが、翌日ならば入れてもらえるという。 おばちゃんに、自転車のカギを、キーホルダーごと託す。 もう、おばちゃんには何から何までしてもらって、ホントに恐縮です。と、同時に感謝、感謝です。 結局、このレストランに1時間もいさせていただいた。 帰るときは、もう5時になろうとしていた。5時のケーブルカーが最終とのことなので、そろそろおいとま しないといけない。 おばちゃんたち、従業員もそのケーブルで帰るとのことで、一緒に降りる事になった。 もう、ほんと感謝です。この場を借りてお礼をいいます。ありがとうございましたm(_ _)m さて、この後はケーブルで下まで降りて、駅まで歩いていき、電車で無事帰宅した。 で、家に帰っての母の第一声は・・・・・嫌味でした・…。ちょっとムカつきました…。 |
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後日談 −ランドナー回収編− 後日、オヤジに車を出してもらい、無事ランドナーを回収することができました。 この時、ホテルの人にはお世話になっているので、手土産持っていきました。 終わり |